サフラン
サフラン
サフランとは
スパイスとしても有名なサフランですが古くから薬としても使われています。サフランは花の雌しべを使用します。地中海沿岸からインドに至る地域に原産する多年生草本で、現在はイランが世界最大の生産国です。
紀元前からヨーロッパで香辛料や薬用として用いられ、ヨーロッパ各地で栽培されるようになりました。唐代(7世紀)にはインドから中国へ伝えられ、日本へは江戸時代にヨーロッパから伝えられました。
花の雌しべを手作業で摘むため、大量生産が難しく世界一高価なスパイスとも呼ばれています。
主な成分
成分は黄色のカロチノイド配糖体クロシン、苦味配糖体ピクロクロシン、芳香精油成分サフラノールなどを含みます。サフラノールはピクロクロシンの加水分解によって生じます。サフランが古くなると苦味が少なくなり、芳香が強くなるのはこのためです。
サフランの効能・効果
薬理作用は子宮収縮作用、血液凝固並びに血小板凝集の抑制作用、胸部大動脈又は冠動脈拡張作用が認めらます。また、マウスにおいてエタノールによって障害された学習、記憶過程を改善させる作用が確認されています。
用途は主に配合剤(婦人用薬など)の原料として使われています。また、冷え性、血色不良には成人1日3回食前又は食後、1回0.3gに熱湯100~150mLを加え、5~10分後にそのまま服用します。
また、抗がん作用の報告もあり、各地で研究が進められているそうです。